物語ジャンル

エブリデイ・マジック

日常に非現実的な不思議が交じる世界観を描く話。

ごく普通の日常生活に妖精や魔女、宇宙人や異世界から来た存在と共存している社会の様子や日常生活が描かれる。

クトゥルフ神話

多くの作家たちが取り上げた世界観を体系化していって生まれた架空の神話。

大元はハワードフィリップスラブクラフトが執筆したホラー小説であり、はじめは神話でなかったが、彼と親交がある作家たちと設定を貸し借りしているうちに世界観が生まれていく。

ラブクラフト氏の死後、弟子や作家たちがこれまで集まった世界観を体系化し、それがクトゥルフ神話として確立された。

サスペンス

物語の中で不安や緊張感を感じる(ハラハラ・ドキドキ)状況を作り出すことで、先の展開が気になるようにする展開を描く手法。

ミステリーとの違いは、ミステリーは謎解き(推理)を楽しむもので、サスペンスは謎であるかは関係なくてもよく、不安や緊張感などの感情の揺さぶりを楽しむことを主にするという違いもある。

ショートショート

小説の中でも特に短い作品のこと。簡易的に「短くて不思議な」と称されることもある。

明確なページ数の指定はないが、原稿用紙5枚分でも10枚分でも20枚程でも作品として成立する。

スペースオペラ

SFのサブジャンルの一つで、宇宙空間で繰り広げられる騎士道物語的な宇宙活劇を指す。

しばしばメロドラマ(恋愛)的要素が入っていることも特徴。

ダイイング・アース

SFのサブジャンルの1つで、地球が消滅しかけている、あるいは宇宙そのものが消滅しようとしている「遠未来の地球」を舞台とすることを特徴とする。

疲れきって一様化し、資源の枯渇した世界などを描くが、復活の兆しが描かれることもある。

伝奇もの

妖怪や悪魔など、伝説・伝承に見られる幻想の存在を扱った物語。

これらの人外的な存在と人間が交流してストーリーが動いていく。人外を描く際は、伝承に書いてある設定(特徴)にのっとったうえで、キャラクター性を載せて描くことが伝奇物として抑えておく必要がある。

ハイファンタジー

現代の要素が入っていない、空想上の世界のファンタジー。

例えば、魔法の世界が元々存在していて、主人公は生まれ持って当たり前に住んで魔法を使えるような世界観など。

ローファンタジーとの違いは、現代の要素や法則が通じない、完全にファンタジーな世界観という違い。

ハードSF

サイエンス・フィクションのうち、科学性が極めて強い、科学的知見および科学的論理をテーマの主眼に置いたSF作品を指す。

つまり、科学知識に裏付けられた理論上可能なアイデアを中心とする必要がある。

ピカレスク小説

社会の下層にいる主人公が、自身の犯罪遍歴を語る、アンチ騎士道的な小説。

ポストアポカリプス

世界規模の災害や戦争などで人類の文明が崩壊し、その後の世界を生きる姿を描く作品。終末ものとも呼ばれる。

文明を失った世界でどう生きていくのかというテーマなため、現代社会の倫理や生命の価値を問い直すシリアスなテーマな一方で、終末後の世界を受け入れて未知の世界としての冒険に充実しながら生きていく「心地よい破滅」として扱う作品もある。

ボーイ・ミーツ・ガール

少年が少女に出会って恋に落ちる物語。

主には恋愛を扱うが、少年が少女に出会いをキッカケに騒動を解決する冒険に出ることになるなど、2人の出会いが物語の中心となったり、大きな始まりとなる物語にも当てはまる。

少女が主人公の場合は、ガール・ミーツ・ボーイとなる。

ライトノベル

少年から大人まで楽しめるようなイラストが入っていて、内容も読みやすく書かれた小説のジャンル。アニメのような絵が表紙に使われていることが多い。

昔でいうジュブナイル(少年少女)小説や、ヤングアダルト小説と呼ばれたジャンルが、ライトノベルというジャンルの原型であるとされている。

リトルストーリー

物語に示された謎にはっきりとした答えを描かず、結果は伏せておいて読者の想像に任せる手法。

ループもの

物語の中の登場人物がタイムトラベルを行う(または行われる)ことで同じ期間を何度も繰り返す展開を描く作品。

例としては、仲間の死などの悲劇を回避するために時間を戻して悲劇的な運命を避けるために動くが、時間を戻しても死を回避する事ができず、回避する方法を探すために何度も同じ過去の時間に戻る事を行うなど。

自発的に時間を戻すという展開だけでなく、誰かにループの原因となる能力を使われて同じ時間が繰り返され、途中から違和感に気づいて時間を戻している対象を探し当てるという展開もある。

あるいは、ループを利用して何らかの目的を達成しようとするなどの展開もある。

同じような結果が起きてしまう大きな原因を探し当てるまでの過程と、今まではどうしようもなかった出来事が解決されていく爽快感が魅力的な展開が求められる。

作品によっては最後まで原因が明らかにならなかったり、物語の登場人物はループに気づかずに終わるなど、ループし続けているということを面白く描く作品もある。

歴史改変SF

タイムリープによる史実への介入で歴史を変えた場合、どのような世界になるかなどのifストーリーを描く。

もし歴史上殺される人物が殺されなかった場合、歴史上で歴史の転換となる行いをする前の重要な人物が殺された場合の物語を描く。

ローファンタジー

現代の世界とファンタジー世界の両方の要素を取り入れた世界観。

「現代の現実世界に魔法使いがいる」「モンスターがいる街もあって、一緒に電車に乗ったりして人間と共生している」などの現実との類似点はあれども、独自の世界ができあがっている世界観。

異世界転生など、現代の価値観を持っている主人公がファンタジー世界に迷い込むのもローファンタジーに当たるとされる。